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作品をワンランクアップ!刺繍枠にしっかり生地を張る方法

「ビーズ刺繍は糸刺繍のように刺繍枠を少しずつずらしながら刺繍をすることが難しいため、刺繍枠を使用せずに利き手と反対の手を刺繍枠代わりに使えるようになりましょう・・・」と常日頃レッスンではお伝えしていますが、今回は刺繍枠のお話です。


利き手と反対の手(右利きの場合は左手)でしっかり生地を張れるようになると、どんな生地でもどんなデザインでも美しい刺繍が出来るようになりますが、刺繍枠必須のアリワーク刺繍はもちろん、オーガンジーなどの薄い生地に刺繍する場合などは、刺繍枠を使用する方が格段に刺繍しやすくなります。

そこで今回は、ただ単に刺繍枠を使うのではなく、作品をワンランクアップさせる刺繍枠の使い方、生地の張り方をご紹介します。


【刺繍枠の選び方】

一口に刺繍枠と言っても、最近はサイズも種類も豊富にあります。用途によってオススメも異なりますので、ご自身が作りたい物に合わせて準備しておくと便利です。以下、ビーズ刺繍で使用する代表的な刺繍枠をご紹介します。


①手持ち用刺繍枠
刺繍枠
10cm刺繍枠

糸刺繍でよく使用される丸枠で、手で枠を持って刺繍します。8~12cm程度が持ちやすく刺繍しやすいですが、季節のタペストリーレッスンでは15cm枠を使用しています。15cm以上のものは持ちながら刺繍するのは難しいため、小さな作品を作る際にオススメです。素材は木製又はプラスチック、木製の方が滑りにくく使いやすいと個人的には思いますが、どちらも滑り止めを巻くことで同様に使用できます。


形状:手持ち丸型

オススメサイズ:8cm~12cm

用途:小さなアクセサリーなど、アリワークでは使用できません



②スタンド型刺繍枠
スタンド型刺繍枠
DMCスタンド型刺繍枠

刺繍枠を固定でき、手で刺繍枠を持つ必要のない刺繍枠です。テーブルに置くタイプ、テーブルなどに固定するタイプ、足の下に入れることでテーブルが必要ないタイプなど形状は様々ですが、枠を何らかの形で固定できるタイプを総称してスタンド型刺繍枠と呼びます。形状もお値段も様々、ご自身の作業環境や枠のデザインなどを考慮して選ぶと良いでしょう。また、刺繍枠が固定されているタイプと、刺繍枠を付け替えできるタイプがあります。個人的には、枠がガタつきにくい固定タイプが刺繍しやすいと思いますが、付け替えタイプは枠のサイズを可変できるので、いろいろなサイズの作品を作られる方にはオススメです。


形状:スタンド、丸・長方形など

オススメサイズ:30~50cm

用途:小さなタペストリーなど、アリワークでも使用できます



③メティエ
オートクチュール刺繡枠 メティエ
刺繍枠 メティエ

オートクチュールでも使用される大型の刺繍枠で、糸やムシピンを使用して生地を張ります。①②の刺繍枠と比べて枠自体のサイズも大きく、生地を張ること自体もテクニックを要するため、大きなサイズの作品を作る時以外はオススメしません。また専用の足がついていない場合は、何かしら足になるものを準備して、その上に枠を置いて刺繍します。


形状:長方形

サイズ:約1.5m×1.0m(可変)

用途:大きなサイズの作品、アリワークでも使用できす




【丸型刺繍枠 生地の張り方】

用途にピッタリの刺繍枠を選んだら、生地をピンとしっかり枠に張りましょう。生地の張り方一つで、刺繍のしやすさや作品の仕上がりに大きな違いが出ます(キッパリ)!今回は使用頻度の高い丸枠の張り方をご紹介します。



手順
  1. 内枠(金具のついていない方)の上に生地を置きます

  2. 外枠(金具がついている方)を1の上に半分ほど重ねます

  3. ネジをしっかり絞り枠を締めます

  4. 生地をひっぱりたるみを正します

  5. 片手で生地を引きながら、もう一方の手で枠を少しづつ下へ押します

  6. 外枠と内枠がぴったりはまるまで下におろして完了です


ポイントは枠を半分ほど重ねたところで、しっかりネジを締めて生地を張ること!枠を下まではめてから生地を張ろうとしても、なかなかピンとはることは難しいものです。特にオーガンジーなどの薄い生地は、しっかり張るが難しいですが、この手順で丁寧に張ることで、音が鳴るほどピンと張れますので、試してみてください。

小さな枠もスタンド型刺繍枠も同様です。スタント型刺繍枠など大きな枠はネジを締めるのに、ペンチを使うと握力のない方でもしっかり絞めることができます。

また、ヨレやすい薄い生地に図案を写す場合は、生地を枠に張ってから写すと図案が撚れることなく綺麗に写せます。



最後に

刺繍枠はブームとともに日々進化していて、特にスタンド型はここ数年で様々なタイプが販売されるようになりました。せっかくの便利な刺繍枠は丁寧に生地を張ることで、ビックリするほど刺繍のしやすさも仕上がりも大きく変わります(ホントです!)。ぜひ刺繍枠を使う際にはこのブログを思い出して、その違いを実感してみてください。

メティエの生地の張り方はまたいつか・・・いつかがやってくるのかは神のみぞ知る(笑)!?









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